1. なぜISO規格の8.8、10.9なの?
長年使用されてきた8T,11T六角ボルトがJIS規格品の8.8、10.9変更されました(H4.4)が、
さらに、国際規格(ISO)への適応が要求される造船、エンジン、原子力、自動車、重電、建機
などの先端分野では、より一歩進んでISO8.8,ISO10.9の要求頻度が高くなって来ています。

2. 特長
(1) 機械的性質はJISと同じ
   【使用材料】  ISO 8.8 : M6 ~M16 冷間圧造用炭素鋼
                    M20~M24 低炭素ボロン鋼
            ISO 10.9 : M6~M30  SCM435

(2) JISとは形状が異なる
   首裏にワッシャーフェイス(Wフェイス)が付いています。

     Wフェイスのメリット は座面に100%接触できるため、
    ボルトの軸力を均一に伝えるメリットがあります。


(3) 二面幅(S)、頭部高さ(K)寸法においてJISとは異なるサイズがあります。

   特に二面幅寸法はM10,M12,M14,M22においてのみJISとは異なりますので、
    締付け工具の配慮が必要です。 (下記 ISO、JIS寸法比較表参照)





10 12 14 22
ISO (頭部高さ) 6.4 7.5 8.8 14
(二面幅) 16 18 21 34
JIS (頭部高さ) 7 8 9 14
(二面幅) 17 19 22 32
単位 : ㎜